こんにちは! ノマドワーカーを目指す、元バックパッカーの主婦・すずです。
ツイッターで、何ともまぁ恐ろしいサイトの情報を見ました…
その名も破産者マップ。
破産者マップとは「係長」と名乗る方が、
Webサイトを立ち上げ、過去に破産した人の住所と氏名をgoogleマップに記し、公開しています…
掲載されてしまった人のことを考えると、本当に辛いだろうなと…
「破産者マップ」とは
引きで見るとたいしたことないのですが、
ズームすると、ものすごい数のマッピング数。
ピンをクリックすると、
債務者の名前、住所、官報公示日、裁判所、事件番号が表示されます。
破産者・再生者の情報が官報に基づいて掲載されているんだそうです…
「HASANMAP.TOKYO」のドメイン取得日は2018年12月30日で、比較的新しいサイトです。
現時点で破産者マップのサイトへはアクセスが集中しすぎていて、時々サーバがダウンしたりもしている模様。
サイトにアクセスしても真っ白で何も見えなくなってることもあったりするようです。
なぜ破産者マップというサイトが作られたのか?
破産者マップをつくった係長さんは、なぜこのサイトを作ったのかということに関して、
ツイッターで少しだけ発言しています。
係長の立場でこんなこというのもあれなんですが、本当は破産者マップじゃなくて、警察か交通安全協会から、歩行者の交通事故発生のデータをもらって、交通事故の時間帯別ごとにマップ化して、さらに携帯アプリにそのデータいれて、危険な場所にさしかかったら携帯が震えて知らせてくれるー
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月17日
係長の立場でこんなこというのもあれなんですが、本当は破産者マップじゃなくて、警察か交通安全協会から、歩行者の交通事故発生のデータをもらって、交通事故の時間帯別ごとにマップ化して、さらに携帯アプリにそのデータいれて、危険な場所にさしかかったら携帯が震えて知らせてくれるー
そのようなものがつくりたかったです。警察や交通安全協会に詳しい方に教えてほしいのですが、そういったデータを情報公開をつかったりして取得することは可能ですか?警視庁が交通事故発生マップをつくってるんですが、みんながもってる携帯にGPSと連動させたいのです。
たぶん、これを見た警察関係の方や、交通安全に携わる方が、このツイートみて、ぜひデータをあげるよ、もしくはデータの取得の仕方を知ってるよと教えてくれたら、データをもらい、マッピング化し、携帯と連動させ、歩行者事故が減るか実証実験できると思うんです。
「実際の事故データを使い、危険な時間帯にその道にさしかかったら、携帯がふるえて歩くときに注意ができる。。。こういうデータと安全が組み合わさるような仕事がしたい」
とツイートされているんですが、
そんな社会のための仕事をしたいと考える方が、実験のためとはいえ、
なぜ「破産者」をリスト化し、人の心を傷つけるようなサイトを作ったのかが理解できません。
実験は、「破産者のリスト化」じゃないといけなかったんでしょうか?
弁護士事務所マップとかでも良かったんじゃないでしょうか?
破産者マップと、個人情報漏洩やプライバシーの侵害
破産者マップは、破産者・再生者の住所や氏名をWEB上で一般公開しています。
個人情報の漏洩、プライバシーの侵害ではないのか!と言う声も上がっていますが、
ただ、この破産者マップはだれでも自由に閲覧することができる官報に掲載されているもの、もともと一般公開されているものなんだそうです。
官報とは
今はオンラインでも見ることができます。
破産者マップはその情報を引用転載しているだけである、ということのようで…
官報は著作権がないと言われていますし、
一般公開されているものなので、それを再転載した場合、名誉毀損になるかどうか、と言うのが微妙なところのようです。
ただ、本来官報は一般の新聞とは違って本屋さんには置いてないですし、
普通の人が官報目にする機会はほとんどないと思います。
それをこうやって、あえて可視化するのは倫理的にはいかがなものかなぁと思います。
集団訴訟云々の募集も始まっていますね。
破産者マップは官報の利用規約に抵触する?
インターネット版官報の利用規約にはこんな記載がありました。
適切なご利用について
当サイトのご利用に当たり、次の行為を行わないでください。
- 営利を目的として利用する行為
- 第三者の権利・利益を侵害する一切の行為
- 法令に違反する行為
- 検索ロボットやクローラ等によるデータ収集行為
- 不正アクセスを試みる行為、その他サイトの運営を妨害する行為
著作権について
当サイトに掲載されている個々の情報(文字、写真、イラスト等)は著作権の対象となっているものもあります。
当サイト全体については編集著作物として、著作権の対象となっています。著作権は日本国著作権法及び国際条約により保護されています。
当サイトの内容の全部、又は一部について、独立行政法人国立印刷局に無断で改変を行うことはできません。
一般的に、官報には著作権が存在しないと解釈されています。しかし、インターネット版官報は、官報を基に国立印刷局が編集・作成したものであり、その範囲内において著作権が発生する余地があると考えられます。
官報情報検索サービスの利用規約にもこのような記載が。
第6条(禁止行為)
乙は、本サービスを利用するに当たり、以下の行為を行ってはならない。
- 本サービスを不正の目的を持って利用すること
- 本サービスの記事、図形等のデータを個人的な使用の範囲を超えて利用すること
- 本サービスの記事、図形等のデータを営利目的として利用すること
- 本サービスにより利用できる情報を改ざんする行為
- 有害なコンピュータプログラム等を送信又は書き込む行為
- 甲又は第三者の著作権その他の知的財産権を侵害する行為又は侵害するおそれのある行為
- 甲又は第三者を誹謗及び中傷する行為又は名誉を傷つけるような行為
- 甲又は第三者の財産、プライバシーを侵害する行為又は侵害するおそれのある行為
- ユーザID及びパスワードを第三者に開示する行為
- その他法令に違反する行為又は違反するおそれのある行為
これを見る限り、
破産者マップは
- 本サービスの記事、図形等のデータを個人的な使用の範囲を超えて利用すること
- 甲又は第三者の財産、プライバシーを侵害する行為又は侵害するおそれのある行為
に該当する可能性もあるのではないか?と思います。
ここら辺はグレーゾーンではあるため、
今後、官報を出している独立行政法人 国立印刷局がどのような対応をするかによってくると思います。
破産者マップの削除依頼には本人確認書類が必要、目的はリスト集め?
破産者マップは削除要請も受付しています。
本当かどうかわかりませんが、一応、削除対応をしてはいるようです。
現在、削除申請の審査を進めています。審査基準は明らかにいたしませんが、かなり深刻な状況の方がおりますので、マップ上から一時的に見えなくする処置を行います。見えなくする件数や大まかな場所につきましては、公開する予定です。現在、10件ほどあります。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月16日
削除には審査があるようで、その審査基準は不明…
また、削除要請はサイトからリンクされているgoogleフォームを使うようになっているのですが、
このフォームの内容が、またとても細かいです…
破産者マップの削除要請フォームに記載する内容
-
- メールアドレス
- あなたの立場をお尋ねします
- 削除を希望する情報
- 削除希望対象の名字
- 削除希望対象の名前
- 削除希望対象の住所
- 削除を希望する情報が記載されてるWEBアドレス
- 削除を希望する理由や事情・経緯 (200文字以上)
- 破産に至った事情(200文字以上)
- 破産手続きする際、弁護士からどのような説明を受けましたか?
- 破産後の生活(200文字以上)
- 破産者マップへの意見
- 申請者の名字
- 申請者の名字のカナ
- 申請者の名前
- 申請者の名前のカナ
- 申請者の住所
- 申請者の生年月日
- 申請者の電話番号
- その他の連絡先
- 本人確認の書類(本人の公的身分証明書の写し)
パスポートや運転免許証、保険証などの、
公的身分証明書の写しまで送る必要があるようです…
これだけ個人情報を送っても、削除してもらえない可能性もありますよ!!
リスト集めが目的?
削除要請に必要な情報は、官報に掲載されているもの以上に大変細かい内容を提出せねばならず、
ここまで細かなことを提出させる必要があるのかと疑問です。
これだけの細かい個人情報を集めれば、立派なリストができますよ。
メールアドレス、住所、氏名がわり、破産者なのでお金に困っている可能性も高い。
これをリスト化すれば、情報商材を紹介したり販売したりしやすくなります。
現に、この破産者マップ削除申請フォームは、メールアドレスなどがリスト化されるように設定されています。
注意事項にもこのような記載がありました。
頂いたデータは、個人を特定できない形で調査や研究、分析を行うことがあります。また、調査や研究、分析の成果は、個人が特定できない形で公表、公刊、発表されることがあります。
破産者マップの削除依頼は慎重に!
ここに情報を公開されてしまった方、すぐにでも削除してほしいと言う気持はわかりますが、
審査があるため確実に削除されるかどうかもわからないのに、
本人確認書類なども含め、これだけの情報を相手に提供し、削除依頼をすると言うのは、かなりリスクが高いのではないかと思います。
削除依頼を出す時は、慎重に考えることをお勧めします。
これだけ話題・問題になっているのですから、警察や国立印刷局、政府が動く可能性もあるのではないでしょうか?
まずは警察や国立印刷局に問い合わせ・相談してみるのもいいのではないか?と言う気がします。
サイトがアップされているサーバーに削除依頼要請を出すのもいいのかもしれません。
こういうサイトもありますよ。
早くどうにかなるといいですね…
破産者マップに関して弁護士さんも動いています!
破産者マップに関して動いている弁護士さんもいらっしゃるようです。
とりあえずハッシュタグ付けて、弁護士たちの知見を集めてみてはどうか。
弁護士費用については、クラウドファンディングを利用すればいいと思う(ここは私が担当できます)。
あとは、当事者になってくれる人を見つけて、法律論詰めて、裁判所に持ち込みか。 https://t.co/GtJ7t7DbPt
— 望月宣武Hiromu MOCHIZUKI (@166mochizuki) 2019年3月17日
「とりあえずフェイスブックメッセージでグループを作って、動き始めました。
フェイスブックアカウントをお持ちで参加したい方はDMください。」
とのこと!
破産者マップでお困りの方は、相談してみるのもいいのではないでしょうか。
ただ、これに参加する弁護士さんは、
あくまでもみなさん善意で動いてくださっているだけということを忘れずに!
わざわざ魚拓やwebアーカイブをとっている人もいるみたいですから…
半永久的にWEB上に記録は残っちゃうかもしれない、とうこと。
記録を残すようなことしてる人はどういうつもりなんでしょうね…